JAAS 日本科学振興協会 第1回総会・キックオフミーティング

プログラム

プログラム集

画像クリックでプログラム集簡易版(PDF:27ページ)をご覧いただけます。
現地開催登壇者プロフィール、日本科学振興協会 2021年度 年次報告書 を含むプログラム完全版(PDF:64ページ)はこちらよりご覧ください。

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タイムスケジュール

(今後変更の可能性がありますのでご了承ください)
(ハイブリッド)

6月18日(土)
ハイブリッド開催

12:30-13:20
ランチョンセミナー1
好奇心を原動力とした研究
座長
宮川 剛(藤田医科大学 研究推進本部 総合医科学研究部門)
講演
Daniel Zajfman(ワイツマン科学研究所,Chair of The Academic Board, The Israel Science Foundation)
後援・共催
藤田医科大学/駐日イスラエル大使館

科学研究が究極的に目指すものは人類の福祉の向上ですが、その推進のためにはどのような戦略をとり、どのような投資を行えばよいのでしょうか?産業への研究のインパクトについての指標で世界の大学・研究機関の中で6 位とされ、ライセンス契約に基づく製品の売上が年間350 億ドルにものぼるワイツマン科学研究所の前所長のダニエル・ザイフマン教授は、科学の特定の分野やトピックでなく、好奇心と情熱を持つ科学者に投資することの重要性を主張されています。本講演では、レントゲン、 GPS、電気などの私達の生活に欠かせない科学技術がどのように生まれてきたのかのエピソードも交えつつ、世界トップレベルの研究所を所長として運営されてきたご経験に基づき、科学に資金をどのように投資すればよいのかについての戦略をわかりやすくご紹介いただきます。

13:30-14:30
開会式
代表理事挨拶
小野 悠(豊橋技術科学大学 大学院工学研究科)
馬場 基彰(京都大学白眉センター)
キックオフミーティング説明
北原 秀治(第1 回総会・キックオフミーティング実行委員長,東京女子医科大学先端生命医科学研究所)
祝辞
梶田 隆章(日本版AAAS設立準備委員会 名誉委員長,東京大学 教授)
原山 優子 (JAAS 理事,元 理化学研究所理事,元 CSTI議員)
船田 元(衆議院議員,自民党 科学技術基本問題小委員会 委員長)
ビデオメッセージ
阿形 清和(基礎生物学研究所 所長)
磯谷 桂介(中部大学 副学長)
隠岐 さや香(東京大学大学院教育学研究科)
杉野 剛(日本学術振興会(JSPS)理事長)
豊田 長康(鈴鹿医療科学大学 学長)
永田 恭介(国立大学協会 会長,筑波大学 学長)
中辻 憲夫(京都大学名誉教授、財団法人中辻創智社)
永野 博(政策研究大学院大学,米国科学振興協会(AAAS)フェロー)
橋本 和仁(科学技術振興機構(JST)理事長)
桝 太一(同志社大学 ハリス理化学研究所)
松尾 太加志(公立大学協会 会長,北九州市立大学 学長)
三島 良直(日本医療研究開発機構(AMED)理事長)
渡辺 美代子(科学技術振興機構(JST)シニアフェロー
泉 健太(立憲民主党代表)
14:40-17:00
シンポジウム
日本の科学をもっと元気に:イノベーションを産む場を創ろう!
座長
宮川 剛(藤田医科大学 研究推進本部 総合医科学研究部門)
北原 秀治(東京女子医科大学先端生命医科学研究所)
オーバービュートーク
AIイノベーションと基礎研究
紺野 大地(東京大学 医学部附属病院 老年内科)
講演①
ネオコグニトロンの着想  ― 視覚神経系からヒント ―
福島 邦彦(ファジィシステム研究所 特別研究員)
講演②
科学こそが新産業をイノベートする―亡国の危機から如何に抜け出すか?
山口 栄一(京都大学 名誉教授)
パネルディスカッション
畑 恵(作新学院 理事長)
安宅 和人(慶應義塾大学 環境情報学部,Z ホールディングス株式会社,データサイエンティスト協会
平 将明(衆議院議員,自民党広報本部ネットメディア局長・デジタル社会推進本部 NFT政策検討プ ロジェクトチーム
松尾 泰樹(内閣府 科学技術・イノベーション推進事務局

私たちの社会には、少子高齢化問題、貧困問題、エネルギー問題、こころの問題、治療困難な種々の病など、解決しなければいけない難題が山積しています。これらの課題を解決し、すべての人が豊かで健康な生活を安心して送ることのできる未来を創るには、科学による変革  – イノベーション –  が必要です。では、イノベーションが産まれやすい場、環境とはどのようなものでしょうか?このシンポジウムでは、まず、紺野大地博士がイノベーションの代表例としての人工知能(Artificial Intelligence;AI)による社会変革を概観し、現在のAI の起源となったネオコグニトロンを発明された福島邦彦先生に着想に至ったご研究とその背景についてご講演いただきます。次に、イノベーション理論で著名な山口栄一先生に、一見役にたちそうもない科学的知見から社会を変えるイノベーションが産まれる道筋についての理論を紹介いただき、イノベーションが産まれやすくなる場を日本でどのように創っていくか、講演者とパネリストで議論します。

17:15-18:45
ワークショップ
日本の科学をもっと元気に:科学を楽しむ場を創ろう!
座長
宇野 毅明(情報・システム研究機構 国立情報学研究所)
話題提供①
浜中 雅俊(理化学研究所 チームリーダー)
話題提供②
河上 薫(アンサンブルピアニスト)
話題提供③
若井 有里亜(ソプラノ歌手)

近年の科学技術、特にAI 技術の発達によって、音楽のシーンに様々な形で変化が現れています。それを活用する人、人の演奏の良さを追求する人、新しい音楽を作ろうとする人、時代の中で人々は様々な動きを始めています。本ワークショップは科学と音楽の関わり合いをテーマとして、音楽情報処理を専門にAI を駆使した楽曲の構造解析や作曲の支援技術を研究する浜中雅俊氏と音楽家でありJAAS理事でもある河上薫氏に、それぞれの活動から生まれる楽しさや興味の観点から、音楽と科学技術が作る未来について、想いを語り、交換していただきます。リラックスした雰囲気の中で、まず、声楽家、若井有里亜さんによる「生で聞く音楽」を聴いていただき、その力を体感していただいてから、対談へと進み、世界観を提供していただきます(モデレータ:宇野毅明)。

19:00
交流会(新型コロナウイルスの感染状況によって開催を判断)

6月19日(日)
ハイブリッド開催

10:30-12:00
パネルディスカッション1
日本の科学をもっと元気に:誰もが科学する社会を創ろう!
座長
岩崎 渉(東京大学大学院新領域創成科学研究科)
岸村 顕広(九州大学 大学院工学研究院 応用化学部門(分子))
森 章(東京大学先端科学技術研究センター)
話題提供①

髙瀨 堅吉(中央大学 文学部)

話題提供②
柿沼 緑(日本放送協会)
話題提供③
片野 晃輔(Wild Scientist)
話題提供④
高橋 祥子(株式会社ジーンクエスト 代表取締役,株式会社ユーグレナ)

職業科学者ではない一般の市民によって行われる科学的活動であるシチズンサイエンスが世界的に盛り上がりを見せています。科学者と協力して研究プロジェクトを進める市民、科学教育を受けて非職業科学者として研究する市民など、科学的活動の裾野が広がりつつあります。新たな視点からの科学への貢献、政府や大学・研究機関だけでは解けない社会課題の解決などが期待される一方、市民が科学することの難しさも明らかになってきました。本シンポジウムでは誰もが科学する社会をテーマに、アカデミア、市民、在野研究者、企業など、異なる立場で科学する方々の多様な科学の実践についてご講演いただきます。その後、誰もが科学する社会の望ましい姿とはいかなるものか、実現に向けて何が課題となるのか、わたしたちは何をすべきなのか、議論していきます。

12:10-13:00
ランチョンセミナー2
日本の科学をオープンに!
座長
小泉 周(自然科学研究機構 研究力強化推進本部)
講演
大隅 典子(東北大学 副学長,東北大学附属図書館長)
パネルディスカッション
林 和弘(科学技術・学術政策研究所 データ解析政策研究室)
茂出木 理子(東京工業大学 事務局参事 データマネジメント担当,同 研究推進部情報図書館課)
新井 克久(ワイリー・パブリッシング・ジャパン株式会社 代表取締役)
共催
ワイリー・パブリッシング・ジャパン株式会社

科学の成果は論文という形で報告されますが、大学や研究所などに所属する限られた人しか自由に論文にアクセスすることができない時代が長く続いていました。しかし、IT技術の発展とともに10 年ほど前から欧州を中心に始まった論文のオープンアクセス化の波は、科学の成果の報告のあり方やの方向性を根本的に変える変革を引き起こしつつあります。日本でも、当該所属研究者の論文をオープンにできる(誰でも読める)「転換契約」を4 大学がワイリー社(アメリカの学術出版社)と締結するなど、論文のオープンアクセス化を加速する動きが出てきています。この「転換契約」により、若手を含む一般研究者がその成果を広く世界に広める機会を増やすととも、一般市民や企業の研究者など、誰もが購読料を払うことなくアクセスすることが可能な論文が増えます。誰もがいつでもどこでも最先端の科学の成果にふれることのできる時代が近づきつつあります。しかし、「転換契約」を一つのステップとして、オープンアクセスの裾野を広げるためには科学技術行政に関わる方々、大学関係者、論文を読む一般市民の皆さまなどの様々なステークホルダーの協力が必要です。今年から大きく「転換契約」へと舵を切った東北大学、副学長兼図書館長である大隅典子先生にご講演をいただいたのち、関係者の皆様、ワイリー社のスタッフとそれぞれの立場から、どのようにして科学のオープン化をすすめ、「日本の科学を元気に!」できるかをパネルディスカッションを通じて議論します。

13:10-14:10
基調講演 日本のライフ系サイエンスを元気にするには 〜アメリカと日本で研究室を主宰した経験から〜
講演
柳沢 正史(筑波大学 国際統合睡眠医科学研究機構)

血管収縮に必須の役割を果たすエンドセリンと睡眠と覚醒を制御するオレキシンの発見で著名で、筑波大学の国際統合睡眠医科学研究機構での機構長をつとめられている柳沢正史先生にご講演いただきます。これまでの先生の研究をご紹介いただいた後に、米国で20年以上にわたって研究室を主催され、日本では内閣府・最先端研究開発支援プログラム、世界トップレベル研究拠点プログラム、ムーンショット型研究開発事業(AMED)などの大規模研究プロジェクトでリーダーシップを発揮されてきたご経験から、日本の科学を元気にするためにはどうするべきかについてのご意見もいただきます。

14:20-16:10
パネルディスカッション2 日本の科学をもっと元気に:元気に科学する場を創ろう!
座長
北原 秀治(東京女子医科大学先端生命医科学研究所)
宮川 剛(藤田医科大学 研究推進本部 総合医科学研究部門)
話題提供①
佐貫  理佳子(京都工芸繊維大学/ 卓越研究員第一期生)
話題提供②
宮川 剛(藤田医科大学 研究推進本部 総合医科学研究部門)
パネルディスカッション
斉藤 卓也(文部科学省 科学技術・学術政策局)
須田 桃子(News Picks 副編集長)
室生 暁(東京医科歯科大学 臨床解剖学分野)
柳沢 正史(筑波大学 国際統合睡眠医科学研究機構)
平林 晃(衆議院議員)
鈴木 健吾(株式会社ユーグレナ)
吉田 晴美(衆議院議員)

日本の科学をもっと元気にするためには、科学者が研究に集中できる環境が必要です。しかしながら、現在の日本の研究環境は必ずしもそのようになっておらず、これが日本の科学の凋落の大きな原因の一つとなっていると考えられます。本企画では、日本学術振興会の卓越研究員として地方大学のテニュアトラックのポジションで研究室を運営されてきた佐貫理佳子先生に、これまでのご研究とその環境について話題提供をしていただきます。次に、JAAS・研究環境改善ワーキンググループが4 月に発出した「10 兆円規模の大学ファンド」と地域中核・特色ある研究大学総合振興パッケージの使途についての提言」について同ワーキンググループの宮川剛リーダーが紹介しつつ、「秘策」を提案します。これらをたたき台に、元気に科学する場を創るにはどうしていくのがよいかについて議論を行います。

16:10-16:40
全体討議
座長
小野 悠(豊橋技術科学大学 大学院工学研究科)
馬場 基彰(京都大学白眉センター)

あらゆる人々との対話と協働による科学の振興を目指して、2022 年2 月、日本科学振興協会(JAAS)が設立されました。「日本の科学をもっと元気に!」という想いを共有する多様な人々が草の根的に集まり、日本の科学と社会の明るい未来のため、分野、組織、職種・職階、国籍・民族、世代の垣根を越えて活動を始めつつあります。「対話と協働」の場の第一弾であるこのキックオフミーティングで、2日間を振り返りながら、JAAS が目指す未来や担うべき役割についてフロアを交えて議論します。

16:40-16:50
オンラインプログラムの案内
座長
北原 秀治(東京女子医科大学先端生命医科学研究所)

6月20日(月)
オンライン開催

12:00-14:00
共催シンポジウム1
計量テキスト分析と社会科学
共催
九州大学アジアオセアニア研究教育機構(Q-AOS)

【座長】
小塚 真啓(岡山大学),大賀 哲(九州大学)
【演者】
仁平 典宏(東京大学),加藤 朋江(福岡女子短期大学),中藤 哲也(中村学園大学栄養科学部)
【概要】
計量テキスト分析とは、特定の文書情報を分析し、頻出する言葉や言葉同士のつながりから、社会の中で共有されている認識や考え方を明らかにするための方法である。とくに近年では、大量のテキスト・データをコンピュータで解析する「テキストマイニング」と呼ばれる解析技術も進歩してきた。テキスト(文章)データを計量的に分析することで、人が読むだけでは掴みきれないような情報の可視化が可能である。このため、計量テキスト分析は、政府文書、政治家のスピーチ、メディア報道やアンケートの自由記述など社会科学の広範な分野で活用されている。このセッションでは、社会科学における計量テキスト分析の研究動向を踏まえながら、とくに社会に共有されている特定の認識や考え方を掘り起こすための方法論としての計量テキスト分析の可能性を考察する。具体的には、企業報告書における「持続可能性」、原発事故報道における「リスク」、政治家のスピーチにおける「対外イメージ」をそれぞれ事例として検討する。

 
14:30-16:30
ワークショップ1
JAAS環境カフェ(対話イベント)
企画
JAAS イベントワーキンググループ

【座長】
多田 満(国立研究開発法人国立環境研究所)
【演者】
多田 満(国立研究開発法人国立環境研究所)
【概要】
「環境カフェ」は、専門や職業の枠を超えた市民(高校生や学生もふくむ)の交流による環境(研究)に関する社会対話(環境対話)です。環境カフェは科学性(科学的知識)だけでなく、人文学的教養(文学)や環境倫理などの人間性から、専門家(研究者)と市民が対話の過程でともに理解と共感をえる(自分ごとと捉える)ことを目的とします。さらに参加者は、生命(人)と自然、社会(経済)のかかわりの理解から「人間であること」「いかに生きていくか」をともに考えます。なお「環境」は、身近な室内から宇宙まで、自然だけでなく、人びとの社会や文化をふくみます。
「環境カフェ」は、市民の対話を通じてともに「学ぶ」「考える」ための実践(協働)の場です。環境・社会課題について参加者がそれぞれの経験(感じたこと、知っていること、考えたこと)を対等・公平に聞き合い、問題意識や価値観(何が大切かの尺度)を共有できる「共感の場」(探究・発見)にします。
プログラム
1. 【概要】説明と質疑応答(30 分)
2. 「環境カフェ」の実践(ワークショップ、90 分)

14:30-16:30
ワークショップ2
「科学とはなにか」を改めて問う ~異なる「科学」への視点を対話する~

【座長】
雲財 寛(東海大学児童教育学部)
【演者】
大西 勇喜謙(総合研究大学院大学先導科学研究科),小林 優子(筑波大学大学院人間総合科学研究科),市川 洋(元 海洋研究開発機構地球環境観測研究開発センター)
【概要】
日本科学振興協会(JAAS)は、日本における科学の振興を掲げています。では、「科学」とはどのようなものなのでしょうか。あるいは、「科学とはなにか」という問いについて、全ての人が納得する答えはあるのでしょうか。このように改めて聞かれると、意外と答えに困ると思います。
そこで、本セッションでは、この「科学とはなにか」という問いについて、対話を通して考えていきます。
「科学とはなにか」という問いは、哲学的・理論的な観点から考えていくこともできますし、個人の科学的経験を元に考えていくこともできます。万人が納得する答えが出せていない問いだからこそ、異なる視点を持つ人同士の対話で気付くことも多いはずです。企画を通して一度科学を俯瞰的・多角的な視点から捉え、それぞれの「科学の像」を見直すことで、より深く「科学」について対話・思考する場を作ります。

16:30-18:30
ワークショップ3
日本のサイエンス・コミュニケーションのリアルな現在地を、新参キャスターが赤裸々に聞く!

【座長】
桝 太一(同志社大学 ハリス理化学研究所)
【演者】
渡辺 政隆(一般社団法人 日本サイエンスコミュニケーション協会),小出 重幸(日本科学技術ジャーナリスト会議)横山 広美(東京大学 国際高等研究所カブリ数物連携宇宙研究機構/ 学際情報学府)小泉 周(自然科学研究機構)
【概要】
日本における“SC元年” から20 年が経とうとしている今、この4 月に入ったばかりの新参者が、足を踏み入れてみて素朴に疑問に感じたことを、先駆者の皆さんに聞いていきます。
(予定質問)
■この20  年間、それぞれの立場から手応えは感じていますか?
手応えを感じた部分は具体的にどこでしょう?  感じられていない部分があるとすれば、どこなんでしょう?
■「サイエンス・コミュニケーション」という概念、用語自体は、20 年間でどこまで広がりましたか?
■サイエンス・コミュニケーション業界内のコミュニケーションは、進んできていますか?
■ 現場で最前線に立つ「サイエンス・コミュニケーター」の皆さんに思うこと、期待することはありますか?
■コロナ禍を通して、考え方が更新された部分はありましたか?
■サイエンス・コミュニケーションという視点で、JAASに具体的に期待することは?

19:00-21:00
共催シンポジウム2
海外研究留学で日本の科学を元気にする!―高校生と日本人留学生・研究者の対話
共催
ベネッセ Route H/Global Learning Center

【座長】
辻村 慎乃介(ベネッセコーポレーション英語・グローバル事業開発部グローバルラーニング課),大賀 哲(九州大学大学院法学研究院)
【演者】
細田 満和子(星槎大学)
スティーン 智子(ジョージタウン大学)
【概要】
近年、高校卒業後の進学先として、日本国内の大学ではなく、海外の大学へ進学する生徒が増加傾向にある。また、大学院から英語圏の大学院に留学する学生も多い。今では選択肢が増え、さまざまなルートから海外の大学に進学する動きが活発化している。そうして留学する学生のなかには、海外で研究歴を積み、研究者としてスタートする若者たちも多い。このセッションでは、海外研究留学を志す高校生・大学生と海外で実際に研究している研究者をつなぎ、ダイアログを深めていきたい。前半では、研究留学経験のある研究者や大学院生が講演を行い、後半はブレイクアウトルームに分かれて、分野別に高校生が研究プレゼンテーションを行い、研究者や大学院生が質問、コメントする分科会セッションを行う。

6月21日(火)
オンライン開催

11:00-13:00
共催シンポジウム3(演題取り下げ)
15:00-17:00
ワークショップ4
博士学生のためのキャリアガイダンス
~アカデミアでも企業でもどこでも可能性は無限大~
企画
JAAS 研究環境改善ワーキンググループ(キャリアパス検討ユニット)

【座長】
仲 美凪(横浜国立大学大学院 環境情報学府 自然環境専攻 博士課程前期1 年(東京大学 先端科学技術研究センター 森研究室))
【演者】
深澤 知憲(JAAS 研究環境改善WGキャリアパス検討U,株式会社エマージングテクノロジーズ),土屋 太祐(日本学術会議 若手アカデミー 学術の未来を担う人材育成分科会,新潟大学 人文社会科学系(経済科学部)),引間 和浩(JAAS 研究環境改善WG・リサーチWG,豊橋技術科学大学 電気・電子情報工学系),三須 敏幸(広島大学 グローバルキャリアデザインセンター),
柿野 耕平(学生団体BEAST,九州大学大学院 生物資源環境科学府 博士後期課程2 年生)
【概要】
博士課程修了後のキャリアパスは、アカデミアはもちろん、企業や行政機関など多岐に亘ります。最近では、研究職以外の働き方も増えています。一方で、巷にあふれる「就活ノウハウ」は主に学部や修士の学生を対象としたものばかりで、博士課程を通してどのようにキャリア開発に取り組み、何を基準に進路選択すべきか、など博士学生向けの情報はまだまだ多くありません。
本セッションでは、博士学生の人材育成に取り組む登壇者より、博士としてのキャリア開発の概観を提示し、アカデミックキャリア、企業への就職など多様な進路を見据えて博士学生のキャリア開発について議論します。博士学生だけでなく博士進学を考えている修士学生、学部生の参加も大歓迎です。皆さんとの対話を重視して進行しますので、「アカデミアか民間か」、「研究職か非研究職か」、「専門性をどう活かすか」などそれぞれのキャリアパスに対する不安や悩みを解消しましょう!

17:00-19:00
共催シンポジウム4
対話でつむぐ、未来社会 ~科学技術を社会変革につなげるには~
共催
科学技術振興機構(JST)

【座長】
瀧戸 彩花(JST「科学と社会」推進部 未来共創運営グループ)
【演者】
北原 秀治(東京女子医科大学 先端生命医科学研究所),森 章(東京大学 先端科学技術研究センター),竹内 昌治(東京大学大学院情報理工学系研究科/神奈川県立産業技術総合研究所),上村 遥子(SUNDRED 株式会社),堂目 卓生(大阪大学 社会ソリューションイニシアティブ)
【コメンテーター】
荒川 敦史(JST「科学と社会」推進部 )
【概要】
日本の科学の明るい未来のためには、科学の振興に意欲を持つ多様な立場の人々が対話・協働を必要と考えるJAAS(日本科学振興協会)と、あらゆる人に開かれた科学と社会をつなぐ広場「サイエンスアゴラ」を運営するJST(科学技術振興機構)が共同で開催するセッションです。
社会の多様なプレイヤーとの開かれた対話を通じて、日本の科学を元気にしながら、研究開発成果を望ましい社会変革や課題解決につなげるためには、どのような主体と連携すべきなのか。また、どのようなアプローチが有効なのか。
JSTが推進する、未来社会を見据え挑戦的な研究開発を行うプロジェクトや、地域課題の解決に共創的に取り組む研究開発プロジェクトより、それぞれ研究者から実例を紹介しながら、組織や専門、学問領域の壁を越えて課題解決や新事業創出に取り組んでいる方々の知見を交えて議論します。

19:00-21:00
共催シンポジウム5
サイエンスコミュニケーションの本来の目的は何であろうか?語り手には十分な熱意があるのであろうか?また受け手はそこから何を得られているのだろうか?
共催
カクタス・コミュニケーションズ株式会社

【座長】
湯浅 誠(カクタス・コミュニケーションズ株式会社)加納 愛(カクタス・コミュニケーションズ株式会社)
【演者】
黒ラブ教授(吉本興業/ 大学の先生芸人,東京大学大学院情報学環)
佐伯 恵太(フリーランス俳優・サイエンスコミュニケーター)藤田 信太郎(株式会社 日テレ アックスオン 企画戦略センター 新規事業開発部)瀧澤 美奈子(科学ジャーナリスト ライター(日本科学技術ジャーナリスト会議副会長))森 章(東京大学先端科学技術研究センター),武田 隆太(株式会社リバネス)
【概要】
本来のサイエンスコミュニケーションは、一般の人にはわかりずらい「科学」が、受け手の人生にどう役に立つかを伝え、またそこから得られた知識を受け手が自ら応用できるようにするための手助けをする事である。例えば「たばこ」が人間の健康に与える影響をサイエンスコミュニケーターなどがわかりやすく語る事で、禁煙運動につながり、健康が促進されるなどである。このように科学がもたらすプラスの側面を広く一般に伝える事がサイエンスコミュニケーターが果たすべき役割である。勿論その手前の科学教育を推進して、未来の研究者(予備軍含む)を育成する支援をする事も大切な役割である。

現在サイエンスコミュニケーターという職業が定着し、様々な活動が展開されているが、ここで今一度職業としてのサイエンスコミュニケーターの役割や未来像、そしてサイエンスコミュニケーションは誰が行うものなのか、それはサイエンスコミュニケーターだけの仕事なのか?研究当事者である研究者は一般に向けてのコミュニケーションを他人に委ねていいのか?などについて、様々な経験を持つ識者とディスカッションを展開する。

6月22日(水)
オンライン開催

11:00-12:00
共催シンポジウム6A
シーズをどうやって実際に事業化するか?
共催
デロイト トーマツ サイエンス アンド テクノロジー

【座長】
片桐 豪志(Deloitte Tohmatsu Science and Technology代表,有限責任監査法人トーマツ リスクアドバイザリー事業本部 ガバメント&パブリックサービシーズ)
【演者】
増山 達也(Deloitte Tohmatsu Science and Technology,有限責任監査法人トーマツ リスクアドバイザリー事業本部 ガバメント&パブリックサービシーズ)
甲斐 敬輔(Deloitte Tohmatsu Science and Technology,有限責任監査法人トーマツ リスクアドバイザリー事業本部 ガバメント&パブリックサービシーズ)
討論者 清野 聡子(九州大学大学院工学研究院)
【概要】
デロイトトーマツグループには全国約30 都市に地区事務所があり、地域一体となって地元企業の経済活動を支援してきました。最近では積み上げてきた信頼と実績を活かし、全国各地の産業支援機関、金融機関、大学などと連携してより一歩踏み込んだ地元中小企業、スタートアップなどへのビジネス支援を展開しています。従来の中小企業支援事業では、ビジネスマッチングや専門家によるアドバイス事業がメインでしたが、デロイトトーマツが取り組んでいる「事業プロデュース」では、実際に中小企業・スタートアップが売上を上げるまでの出口戦略に注力した伴走支援のスタイルを重視しています。地域の中小企業やスタートアップには、優れた研究開発における技術やイノベーション、製品などを持っていても、それらをビジネス化し社会実装まで実現できない状態にある企業が多い状況にあります。こうした状況には、単にビジネスマッチングや専門的なアドバイスを提供するだけではなく、実行支援も提供することが有効です。

12:00-13:00
共催シンポジウム6B
スタートアップエコシステム
共催
デロイト トーマツ サイエンス アンド テクノロジー

【座長】
片桐 豪志(Deloitte Tohmatsu Science and Technology代表,有限責任監査法人トーマツ リスクアドバイザリー事業本部 ガバメント&パブリックサービシーズ)
【演者】
森本 陽介(Deloitte Tohmatsu Science and Technology,有限責任監査法人トーマツ リスクアドバイザリー事業本部 ガバメント&パブリックサービシーズ)
後藤 耀(Deloitte Tohmatsu Science and Technology,デロイト トーマツ ファイナンシャルアドバイザリー合同会社 アナリティクス)薛雨晴(Deloitte Tohmatsu Science and Technology,有限責任監査法人トーマツ リスクアドバイザリー事業本部 ガバメント&パブリックサービシーズ)
討論者 清野 聡子(九州大学大学院工学研究院)
【概要】
近年、欧米を中心に研究開発機関が集積し、地域の産学官金のステークホルダーのネットワークであるエコシステムを強化することで、有力な研究開発型ベンチャーを多数輩出する地域の出現が注目されている。
一方、日本は世界でもトップレベルの研究者・研究機関を有しているにも関わらず、有力研究機関や金融機関等のネットワークが構築されていない結果、持続的なイノベーションを創出するエコシステムが形成されておらず、研究成果の社会実装のスピードが遅れていると想定される。
本セクションでは、デロイトトーマツグループが保有している様々なイノベーションに関するデータを可視化することを通じて、日本のイノベーション・エコシステムを取り巻く環境について、ヒト・モノ・カネに関する課題を掘り下げる。そのうえで、今後、日本においてイノベーション・エコシステムを形成する上で、取り組むべき施策の方向性を具体的に議論する。

13:00-15:00
ワークショップ5
持続可能な研究環境に関する提言

【座長】
大竹 有子(沖縄県立芸術大学芸術文化研究所)
【演者】
辻本 香子(国立民族学博物館),金城 美幸(立命館大学生存研究所),大嶌 徹(玉川大学リベラルアーツ学部),坂内 博子(早稲田大学理工学術院)

【概要】
現在の日本における研究者は、周囲に実情を理解されているとは言い難い。このテーマの提案者は母親・家事負担者であり、非常勤講師・機関研究員として研究活動を行っているが、いずれの領域においても常に高レベルの完成度を要求される。この要求は明確な場合も、暗黙の圧力である場合もあるが、個々の研究者の事情に対して一律にのしかかる現状は、研究成果の足を引っ張る要因ともなっている。
この問題はママ非常勤に限ったことではない。常勤職や単身者など研究者の環境は様々であるが、常勤職の職務の多様さ・煩雑さや、ジェンダー・バイアスによる不利益などにより、研究に支障を来した経験がある研究者は多いのではないだろうか。
一朝一夕の解決は望めまいが、まずは各々の問題点を、提示しあうことで可視化し共有する。さらに境遇や分野を超えた議論によって、より多くの研究者が持続可能な研究環境を確保する方法を模索していきたい。

15:00-17:00
ワークショップ6
科学の場に参加する"ハードル"を取り除くには
~全ての人が科学を楽しむ場を作るために~

【座長】
並木 重宏(東京大学先端科学技術研究センター)
【演者】
並木 重宏( 東京大学先端科学技術研究センター),久米 良作( 元小学校教諭,牡丹の会),青木 優美(元つくば院生ネットワーク,株式会社しびっくぱわー),小林 秀之( 筑波大学人間系障害科学域,科学へジャンプ地域版 運営委員長),高村 明良( 全国高等学校長協会入試点訳事業部専務理事,科学へジャンプ・イン関東実行委員会),清和 嘉子( 筑波大学附属視覚特別支援学校教諭,科学へジャンプ・イン関東実行委員会事務局)
【概要】
本来、科学という営みは全ての人が等しく可能な営みであり、また全ての人がその楽しみを享受することができるものです。しかし、現実の多くの科学の場では、身体的なハードルを始めとして、何らかのハードルを感じる人が少なくありません。全ての人が参加可能である場を目指すJAASにとって、この現実は避けて通ることができないものです。
では、ハードルを取り除いた場づくり・環境づくりは、どのようにして実現可能なのでしょうか。  ただ、全ての人が異なる個性を持っている以上、それぞれの人が感じるハードルは、その場や個人の文脈に大きく依存します。
そこで、ハードルを克服するための場づくり・環境づくりや取り組みをされてきた方々の実践や経験を元に、ハードルを取り除いた場の実現に必要な事柄について考えていきます。特に、今回のセッションでは、視覚や聴覚に関わる、身体的なハードルに焦点を当てて考えていきます。

17:00-19:00
共催シンポジウム7
エネルギーの国際政治経済
共催
九州大学エネルギー研究開発機構(Q-PIT)

【座長】
大賀 哲(九州大学)
【演者】
市川 顕(東洋大学),岩田 健治(九州大学),御代田 有希(一橋大学)
【概要】
ロシアによるウクライナ侵攻が長期化するなかで、エネルギー需給をめぐる国際政治経済の動きが活発化している。EUはロシアへの経済制裁を強化しつつあるが、エネルギー依存先への経済制裁は、制裁される側のみならず制裁する側へのダメージも大きい。とくにいくつかのEU加盟国は、天然ガスをはじめとする化石燃料エネルギー供給をロシアに依存してきたため、経済制裁の影響は無視できない。さらに政治的要因としては、原子力発電への抵抗感(脱原発)を持つ国、再生可能エネルギー利 用(脱炭素)を望む国、エネルギー安全保障を追求し自国産石炭を利用してでもロシアからの切り離し(反露)を求める国、などの思惑がせめぎ合っている。これらの「脱原発」「脱炭素」「反露」の3つのベクトルが一点に交わる可能性は少なく、欧州委員会主導のREPower  EUに加盟各国がどこまで寄せていけるかが焦点となっている。このセッションでは、ロシアによるウクライナ-侵攻後の動向を踏まえながら、「エネルギーの国際政治経済」について、政治学、経済学の専門家とともに議論していく。

19:00-21:00
ワークショップ7
JAASで社会連携は可能か?

【座長】
林 愛子(株式会社サイエンスデザイン)
【演者】
飯島 賢二(大阪大学 国際共創大学院学位プログラム推進機構),片桐 友二(ノボジーン株式会社),諏訪 智巳(三菱電機株式会社)
【概要】
社会連携WG企業コミュニケーションユニットを主体とするイベントです。さまざまな社会課題の解決のために一層の産官学連携に期待が寄せられ、さまざまな取り組みが推進されていますが、企業とアカデミーのマッチングには未だセレンディピティ的な要素が強く、必ずしも期待する効果が得られていないのが実情です。
社会連携WGではこうした課題を踏まえて、科学の力で将来の課題解決法を模索する企業と大学の新しい取組みを考えていきます。企業とアカデミーの連携は事業開発や研究支援、人材育成など多様な側面がありますので、本ワークショップでは企業とアカデミーの双方の視点を大切に、企業コミュニケーションユニットに所属するメンバーから話題を提供し、ワークショップに参加される皆さんと一緒に今後の活動の方向性を考えていきます。

19:00-21:00
ワークショップ8
JAAS若手企画セッション
「私たちは”科学”をどう捉えていくべきか」

座長】
城戸 研仁(Science Kido,日本科学振興協会)
【演者】
下平 剛司(国立研究開発法人水産研究・教育機構,日本科学振興協会)櫃割 仁平(京都大学教育学研究科,TeacherAide)
岡野 めぐみ(東京大学法学政治学研究科法曹養成専攻,日本若者協議会)遠藤 佑(文部科学省ガツガツ若手ワーキンググループAirBridge)
【概要】
私たちが生きる社会には、科学が大きく関わっています。AI や宇宙開発、再生医療をはじめとした様々な科学や科学技術の発展は、未来への大きな夢や希望を与えてくれます。しかし、このような正の側面だけではなく、科学には負の側面もあります。それは格差や分断、戦争や環境破壊など、決して見過ごすことのできないものばかりです。そして、そのどちらも、私たち若い世代は、若い世代なりに身をもって知っています。
では、単純には語り得ない ” 科学” を、私たちはどのように捉えて未来の社会を形作っていけばよいのでしょうか。
この難題に取り組んでいくためには、膨大な対話と熟慮の積み重ねによる合意形成や、多くの仲間が必要です。だからこそ、科学と社会の未来について、これからの社会を担う若い世代が共有している経験や文化をベースにした対話を行い、この世代における連帯・協働の形や、若い世代がこれから取り組んでいけることを探っていきます。

6月23日(木)
オンライン開催

11:00-12:00
共催シンポジウム8A
カーボンニュートラル
共催
デロイト トーマツ サイエンス アンド テクノロジー

【座長】
齋藤 晃太郎(Deloitte Tohmatsu Science and Technology,有限責任監査法人トーマツ リスクアドバイザリー事業本部オペレーショナルリスク)
【演者】宍戸 圭介(Deloitte Tohmatsu Science and Technology,有限責任監査法人トーマツ リスクアドバイザリー事業統合報告G),毛利 研(Deloitte Tohmatsu Science and Technology,有限責任監査法人トーマツ デロイトアナリティクス),大場 久永(Deloitte Tohmatsu Science and Technology,有限責任監査法人トーマツ デロイトアナリティクス)
【討論者】
森 章(東京大学先端科学技術研究センター)
小野 悠(豊橋技術科学大学,日本科学振興協会 代表理事)
【概要】
2020 年に日本政府は2050 年までに温室効果ガスの排出量を全体としてゼロにする、すなわちカーボンニュートラルを目指すことを宣言したが、その大半を占めるCO2 排出量を実質ゼロにすることに貢献する技術の社会実装に向けた現実解(道筋)は示されていない。
デロイト トーマツ グループの科学技術イニシアチブDeloitte Tohmatsu Science and Technologyでは、カーボンニュートラルに貢献する技術をCO2 排出削減量のポテンシャル及びCO2 排出削減コスト、技術成熟度等の観点から整理して比較するリストの作成を試みている。本講演では技術リストについての作成過程や利用方法について解説を行う。
また、最先端の自然言語処理技術と国内外の新聞記事(科学技術誌含む)を活用して、脱炭素関連に係る記事を抽出、脱炭素技術トピック毎の注目度や進捗度合いを可視化した結果の解説をあわせて行う。

 
12:00-13:00
共催シンポジウム8B
林業イノベーション
共催
デロイト トーマツ サイエンス アンド テクノロジー

【座長】
片桐 豪志(Deloitte Tohmatsu Science and Technology代表/ 有限責任監査法人トーマツ リスクアドバイザリー事業本部 ガバメント&パブリックサービシーズ)
【演者】
鈴木 秀明(Deloitte Tohmatsu Science and Technology,有限責任監査法人トーマツ リスクアドバイザリー事業本部 ガバメント&パブリックサービシーズ)
杉山 貴志(Deloitte Tohmatsu Science and Technology,デロイトトーマツコンサルティング合同会社 パブリックセクター)
【討論者】
森 章(東京大学先端科学技術研究センター)
小野 悠(豊橋技術科学大学,日本科学振興協会 代表理事)
【概要】
このセッションでは、林業・木材産業に関する技術開発や技術導入に既に取り組まれている方、または興味をお持ちの方を主に想定しており、今後林業分野での導入が見込まれる各種技術(技術リスト)や、林業のバリューチェーンに沿った特許の分析結果を紹介します。技術リストにおいては、開発~初期の社会実装(0 → 1 への発展)と、初期の社会実装~普及(1 → 10  or  100)までの商用化フェーズ毎に必要な情報を一覧化すべく、NASA等も使用する技術成熟度(TRL) を各技術に付与し、商用化の確度や時期、技術を保有する主体等を整理しています。特許分析においては、林業の施業に即したバリューチェーン毎に必要な技術が異なることから、バリューチェーンに沿って分析した特許の件数や、主要開発プレーヤ等を紹介します。また、その他、特定領域を例に、昨今開発が行われている具体的な技術課題の内容についても紹介します。

13:00-15:00
ワークショップ9
文系大学院修了者のキャリアパスを考える
企画
JAAS 研究環境改善ワーキンググループ(人文社会系ユニット)

【座長】
大竹  裕香(JAAS 研究環境改善WG,九州大学大学院人間環境学府)
【演者】
吉田 文(早稲田大学 教育・総合科学学術院),隠岐 さや香(東京大学大学院 教育学研究科),西田 亮介(東京工業大学 リベラルアーツ研究教育院),
深澤  知憲(JAAS 研究環境改善WG,株式会社エマージングテクノロジーズ)
【概要】
「文系」の研究も「理系」の研究も,地道で辛い道のりの先に自分だけの発見をする喜びは大きく,その過程で身に付く能力も得難いもののはずです。しかし,日本においては,「理系」に比べ,「文系(人文社会系)」の大学院修了者がその専門性や研究経験を評価される職業がとても少ない,といった状態にあります。実はさまざまな問題が絡まっているこの現状,いったいどうしたらよいのでしょうか?本企画では,この問題を解きほぐした書籍「文系大学院をめぐるトリレンマ-大学院・修了者・労働市場をめぐる国際比較」の編著者である吉田文氏によるご講演を起点とした討論セッションを行います。討論者は,ご専門やお立場の異なる3名の方-西田亮介氏(社会学),隠岐さや香氏(科学史),深澤知憲氏(博士人材支援),そしてフロアの皆様です。人社系の大学教員や大学院生だけでなく,「理系」の研究者の方,企業・官公庁関係者の方など,多様な立場の方のご参加をお待ちしています。これからの「文系」について,多様な視点から議論を深めましょう。

15:00-17:00
共催シンポジウム9
研究公正の推進のために必要な取り組みとは?研究者、行政、社会の取り組み
共催
JST-RISTEX「科学技術イノベーション政策のための科学 研究開発プログラム」

【座長】
田中 智之(京都薬科大学),中村 征樹(大阪大学)
【パネルディスカッション】
菱山 豊(徳島大学)松澤 孝明(文部科学省)浅井 文和(ジャーナリスト)

【概要】
質の高い研究を実施するためには、研究公正が積極的に推進される環境が必要であるが、当事者である研究者を含め、このことは十分に認識されているとは言い難い。そこで、研究者、行政、そして最終的には社会が、どのようにこの問題に取り組めば良いのかについて議論する。具体的なテーマとしては、1)倫理教育やルールの効果と限界、2)誰が研究公正を進めるか、3)日本版ORI の可能性、について取り上げる。本シンポジウムはJST-RISTEX の「科学技術イノベーション政策のための科学研究開発プログラム」の田中プロジェクト、中村プロジェクトの合同企画として開催するが、どちらのプロジェクトも「共進化」枠として行政との連携が求められており、議論の成果を政策に反映することを目指したい。

17:00-19:00
共催シンポジウム10
Easing the path towards open science for researchers
共催
シュプリンガー・ネイチャー

【演者】
Nick Campbell(Academic Affairs, Springer Nature),Ed Gerstner(Research Environment Alliances, Springer Nature),Maria Hodges(Executive Editor, BMC journals)
【パネルディスカッション】
宮川 剛(藤田医科大学教授),白井 知子(国立環境研究所 室長),田中 智之(京都薬科大学教授)
【概要】
オープンサイエンスは、研究成果やプロセスのオープン化やネットワーク化を通して研究成果へのアクセス向上をはかり、共有・利活用の促進によって情報と知識の発見を促し、研究と社会の進展に貢献することを目的とした重要な取り組みです。オープンサイエンスにはさまざまな構成要素があり、研究成果のオープン化に関わるものから、オープンサイエンス実践のための基盤構築や多様性・公平性・包括性(Diversity, Equity, and Inclusion、DEI) や研究公正のように研究環境の構造的な課題に取り組むものまであります。シュプリンガー・ネイチャーでは、研究者がオープンサイエンスの恩恵を最大限に受けることができるよう、先進的な取り組みを多角的に行っています。本セッションでは、より実践しやすいオープンサイエンスに向けて取り組む当社の活動を紹介します。

 
19:00-21:00
ワークショップ10
異分野融合研究のためのファシリテーション

【座長】
宇野 毅明(情報・システム研究機構 国立情報学研究所 情報学プリンシプル研究系)
【演者】
嶋田 一義(科学技術振興機構),中川 智皓(大阪公立大学),加藤 彰(九州大学),大賀 哲(九州大学),小野 悠(豊橋技術科学大学)
【概要】
このセッションでは、異分野の研究者が集まって共同研究をするという想定で、そこで必要になるファシリテーション能力について実践していきます。ファシリテーションやディスカッションについての座学や研修はすでに世の中に溢れていると思いますので、ここでは「実践」を重視して、ファシリテーションを実演していきます。
● インタビューイング
対象者の活動や思想について、なぜそれをしているのか、どのような経緯か、ということで問い深め、質問者がしっかりと理解するというプロセスを考えていきます。
● 比喩と言い換え
相手のことをよりよく知る、自身のことや理解をうまく説明するために、比喩や言い換えがよく使われています。ここでは効果的な比喩や言い換えを考えていきます。
● 共通の興味の捻出
共同で仕事や研究を進めていく場合、「お互いの興味が持てるところを探す」という作業が重要になります。互いが同じものに興味を持つためには、いくつかの定型があります。興味関心がうまく重なる部分を見つける方法を考えていきます。

19:00-20:00
ワークショップ11
科学・研究・大学のことを何でも聞いてみよう

【座長】
黒ラブ教授(吉本興業,東京大学 大学院 情報学環/ 私立大学 理系学部・工学部・医療系学部)
【演者】
市川 洋(元 海洋研究開発機構 地球環境観測研究開発センター),黒ラブ教授(吉本興業,東京大学 大学院 情報学環,私立大学 理系学部・工学部・医療系学部),住井 英二郎(東北大学 大学院 情報科学研究科・工学部),田中 智之(京都薬科大学),田中 悠平(国立台湾科技大学 工学研究科 博士課程),鶴田 宏樹(神戸大学 バリュースクール,同 工学研究科,同 大学教育推進機構,同 産官学連携推進本部),冨樫 祐一(立命館大学 生命科学部),並木 重宏(東京大学 先端科学技術研究センター), 坂内 博子(早稲田大学 先進理工学部),引間 和浩(豊橋技術科学大学 電気・電子情報工学系), 山形 方人(ハーバード大学 芸術科学学部),山田 祐樹(九州大学 基幹教育院)
【概要】
JAAS の第一線の研究者・大学教員・科学コミュニケーターたちが,科学・研究・大学等に関する高校生や一般の方々からのご質問にお答えします! 例:「…の研究者になるにはどうすれば良いですか?」「…の研究って実際には何をしてるんですか?」「大学での…について知りたいです」「高校での…について意見をください」等々,自由に聞いてください.(回答は各個人の意見であり,組織を代表するものではありません.)
ご質問は https://bit.ly/ask-jaas で事前募集します.もし当日の時間内にすべてのご質問に回答できない場合も,なるべく多くのご質問に文章等で回答する予定です.時間があれば当日のご質問も受け付けますが,あらかじめお送りいただいほうが確実です.詳しくは前述リンク先を随時更新しますので時折ご覧ください.

20:00-21:00
ワークショップ12
広報・アウトリーチWG紹介セッション  「伝わる」文章を書こう!
企画
JAAS 広報・アウトリーチワーキンググループ

【座長】
鈴木 遼(森北出版,日本科学振興協会)
【演者】
鈴木 遼(森北出版,日本科学振興協会),吉野 宏志(広島大学大学院人間社会科学研究科,日本科学振興協会),菊池 結貴子(日本科学振興協会),田中 悠平(日本科学振興協会),市川 洋(独立海洋学研究者,日本科学振興協会)
【概要】
広報・アウトリーチWGは、人々の間で科学についての対話が活発になり、科学振興の幅が広がることを目標として、JAAS 組織外の方々にJAAS の存在を広く知ってもらうための活動と、JAA組織内での情報共有を推進するための活動をしています。活動のひとつとして、slack、SNS、ブログ、メルマガなど、さまざまな媒体に掲載する文章の制作が挙げられます。書く人も読む人も多様なこの組織、受け取ってほしい相手にきちんと伝わる文章を書くには、いったいどうすればよいのでしょうか。本セッションでは、WGのメンバーがとある「伝わらない演題要旨(仮)」と向き合い、受け取り手が納得できるような「最強の演題要旨(仮)」になるようトコトン添削します。研究者だったり、サイエンスコミュニケータだったり、さまざまな属性のメンバーが、それぞれの視点からコメントします。参加者の皆様も、チャット機能を使って添削に参加してください。「伝わる」文章を書くにはどうしたらよいのか、一緒に考えましょう!

6月24日(金)
オンライン開催

19:00-20:30
総会(会員限定)
20:30-21:00
閉会式

本総会に関するお問合わせ先

日本科学振興協会 第1回総会・キックオフミーティング 運営事務局
〒532-0003 大阪市淀川区宮原2-14-14 新大阪グランドビル6階
株式会社 エー・イー企画 大阪オフィス内
TEL: 06-6350-7247 FAX: 06-6350-7164
E-mail: jaas_secretariat@aeplan.co.jp