こんにちは。第3期理事の宮原です。
2025年2月26日水曜日、東京都北区にあるこども食堂あゆみさんで、教育対話推進プロジェクトメンバーにてワークショップを実施しましたので、ご報告いたします。

ワークショップ風景
一般社団法人SHOINさんが運営される「あゆみ」は、2018年より長らく続けていらっしゃるこども食堂です。
担当したのは、理事の馬場と宮原の2名です。
「いただきます!」と食事が始まるのは18時半ごろということで、それより少し前にお邪魔しました。すると、食事をするエリアの隣にもう一部屋あり、そこで早めに集まったこども達が思い思いのおもちゃで遊んでいる姿がありました。みんなリラックスして、平日夜のひと時をゆっくり過ごしている雰囲気です。
事前の打ち合わせで、「長机1つくらい借りられたら十分です」とお伝えしており、数人ずつ興味を持ってくれた子だけ、そっと楽しんでくれたら充分だな~と思っていました。しかし、当日スタッフの方が「今遊んでいる部屋は好きなだけスペースを使っていいですよ」とご親切な言葉をかけてくださり、結局、全員が一度に参加できるよう全面的に使用させていただくことにしました。
こども達がスタッフの声かけに従って食事スペースに移ったあと、使用する万華鏡工作キットと、偏光板、セロテープをテーブルにセットしました。
今回のテーマは、「光」です。タイトルは、色がない材料でカラフルな万華鏡をつくろう。
科学に詳しい方であれば、材料に偏光板と聞くと、すぐにピンとくるでしょうか。万華鏡を作成するワークショップだったのですが、のぞいた時に見える模様は、セロテープを貼り付けたプラスチック板です。偏光板を通すと色が変化して見えるしくみを利用しました。
理屈がわからなくても、言葉を知らなくても、「すごい!面白い!」と思ってもらえる時間を提供することを目指して企画を準備したのですが、いざ始めてみると、最初の反応は・・・バラバラ・・・
「え?めんどくさそう。こういうの好きじゃないんだよね。」なんてつぶやきも聞こえました。逆に前のめりになって、「僕できる!もうやっていい?」と張り切る子も。「やりたくない場合は、やらなくていいんだよ~。参加してくれると嬉しいけど~」と伝えつつ説明を開始しました。
まずは、万華鏡の組み立てから。
こども食堂は、全学年がランダムに集まっているため、説明の理解度にも差が出てきます。「説明書を見て自分でできる子は、先に進んでいいよ~」と声を掛けながら、様子をみつつ進めました。食堂のスタッフも、困っているこどものそばでサポートをしてくださいました。
続いて、組み立ての後、さらに一工夫してキラキラする仕組みを作りました。
すると、どうでしょうか。
できあがった万華鏡をみんな誇らしげに見せてくれるのです。
もちろん、「めんどくさそう」と言っていた子も、無事に面白い模様を作り上げています。そして、完成したからと言って途中で帰ってしまうこともなく、光の博士(馬場理事)の説明を一生懸命聞いていました。

光の3原色を混ぜる実験
解説も終わり、片付けをする頃になると、「面白かった~!」という言葉がいくつも耳に入り、ほっと胸をなでおろしました。テーブルに用意していた簡単な説明書きを、持って帰りたいと受け取りに来てくれた子もいました。

こども達に配布した解説書
工作をし、クイズをし、光の性質について少し学ぶ有意義な時間となりました。こども達に「面白いな・・」と思ってもらえていたら嬉しいです。
あゆみの皆さん、本当にありがとうございました。
今後も、色々なネタを用意して、ご希望があればできる限りこども達と科学を楽しむ時間を提供したいと思います。
文:宮原聖子