昆布で科学を伝える!?「こんぶDay」に学ぶ、サイエンスコミュニケーション

こんにちは。JAAS広報・アウトリーチWGの佐伯恵太です。

JAASブログをご覧の皆さまの中には、サイエンスコミュニケーションを日々実践されていたり、興味をお持ちの方も多いのではないかと思います。実際にやってみると、一般向けに科学を伝えたり、そもそも興味を持っていただくこと自体も難しいと感じることがあるのではないでしょうか。そこで今回は、先日開催された、あるイベントの事例報告をしたいと思います!

イベント名は「福井こんぶDay 〜こんぶに親しむ1日〜」

海藻研究者に昆布職人、学生ボランティアの方々などが集まり「遊びを通して昆布の魅力に触れてもらう」ことをコンセプトにしたイベントです。

海藻研究者の江端弘樹さん この日はこんぶハカセとして登場

「福井こんぶDay」はJAAS後援のイベントでもあり、私佐伯はイベント内のミニコーナーの司会やお手伝いとして参加してまいりました!

まずご紹介したいのはこちら!「こんぶDay」名物!生の昆布です。

大人の身長を軽く超える昆布。大縄跳びも出来ます

とてもよく育った大人の昆布で、近くによると昆布の匂いがしてきます。そして触ると、昆布のぬめりや、部位による厚さの違いなどを感じることができます。子供たちも興味津々で、たくさん触ってくれました。

「五感で楽しむ」というのが一つのテーマになっています。

続きまして、こちらは乾燥した昆布を使ってトランプタワーならぬ、こんぶタワーに挑戦している様子です。

乾燥昆布に1枚1枚個性があるためトランプタワーより難しい……

こちらも遊びを通して自然と昆布に触れることができるようになっています。

こんぶタワーを完成させ、昆布に関するクイズにも見事正解した方には、昆布で作った入浴剤「とろろバスボム」をプレゼントしました。お風呂でまったり、全身で昆布を感じることが出来るアイテムです。

そしてこちらは、昆布職人さんによる昆布の削りの実演です!

昆布職人さんによる見事な削りはまさに巧みの技

機械生産のとろろ昆布に対して「おぼろ昆布」はこのように、一枚の昆布の平面を手作業で削って作られます。削りが進んでいくと昆布の色や、削りの音も変化します。どうして色や音が変化するのかは、こんぶハカセが解説します。

実演ショーに子供たちは興味津々。それもそのはず。昆布の産地といえば北海道ですが、実は、福井県は昆布加工の拠点なのです。手漉きおぼろ昆布も、実は福井県が全国の8割を生産しています。

削られた昆布を見て「昆布ができた!」と言う子供たちもいて、昆布を生き物というより食品として捉えていることがわかりました。同じ昆布でも地域によって捉え方の違いがある、というのは重要な視点であると感じました。

この削りたての昆布を試食できると最高なのですが、コロナ禍でのイベントということもあり、今回は事前に削られた昆布の販売のみでした。削りの実演を見てたまらず購入される方も多かったです。私もゲットしました!

おぼろ昆布も販売されていました

他にも、乾燥昆布を細い針で削ることでお絵描きができるコーナーや、昆布のプラ板を作るコーナー、さらには昆布を使った生花の作品も飾られ、会場のモニターにはコンブの生活をテーマにしたパフォーマンスの動画が流れていました。

このような盛りだくさんの内容で、子供から大人まで、みんなが昆布に夢中になれる1日でした。

学生ボランティアの皆さんも大活躍!

このイベントで学んだことを、JAASの皆さんにも共有したいと思い、広報・アウトリーチWGが実施しているイベント「『科学を伝える』よもやま話」の第三弾として、こんぶDayを語るイベントを実施しました。

皆さん昆布がお好きで大変盛り上がりました

JAASには研究者や科学への興味関心が強い方が多いことから、海藻研究者の江端さんに専門的な質問も飛び交い「こんぶDay」とはまた違った形で大いに盛り上がりました。イベントが終わってすぐおぼろ昆布を購入された方もいらっしゃいました。

科学を研究者や一部の人達だけのものにしないためには「科学と社会をつなぐ」ということがとても大切です。「こんぶDay」のイベントの中には、そのためのたくさんのヒントがあるように感じました。

これからも、サイエンスコミュニケーション活動を通して得た気づきや学びを、皆様に共有していければと思います。ぜひ皆様の実践事例についても教えてください!

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