誰もが科学する社会を創るには!?JAASキックオフミーティング振り返りシリーズ第4弾

こんにちは。ブログ担当の佐伯です。しばらく雨の日が続いている地域も多いですが、皆さんいかがお過ごしでしょうか。JAASでは雨の日も風の日も、日本の科学をもっと元気にするために、熱い議論が繰り広げられています!!

さて、本日は、キックオフミーティング2日目に開催され、朝から大変盛り上がりましたパネルディスカッション「日本の科学をもっと元気に:誰もが科学する社会を創ろう!」のレポートをお届けします。執筆してくださったのは、豊橋技術科学大学の佐藤凌真さんです。

皆さんもぜひ、ブログを読みながら、誰もが科学する社会を創る方法について、考えてみてください!

パネルディスカッション「日本の科学をもっと元気に:誰もが科学する社会を創ろう!」(執筆:佐藤凌真)

このパネルディスカッションでは、研究者やNHKディレクター、ベンチャー企業の経営者といった異なる立場の方々が、アウトリーチ活動や、市民科学の実践事例についてそれぞれお話された後、「誰もが科学する社会を創ろう!」をテーマに活発な議論が行われました。

【メンバー(敬称略)】
座長 岩崎 渉(東京大学大学院新領域創成科学研究科)
岸村 顕広(九州大学 大学院工学研究院 応用化学部門(分子))
森 章(東京大学先端科学技術研究センター)
話題提供① 髙瀨 堅吉(中央大学 文学部)
話題提供② 柿沼 緑(日本放送協会)
話題提供③ 片野 晃輔(Wild Scientist)
話題提供④ 高橋 祥子(株式会社ジーンクエスト 代表取締役、株式会社ユーグレナ)

NHKの取り組みなどについて議論が交わされました

特に重要だと思ったのは、市民と科学者の立場と、考え方の違いについてのお話です。

市民の中には「難しい内容は専門家(科学者)がやっとけばいい」、科学者の中には「市民にはこの内容はわからないだろう」と考える人も少なからず存在すると思います。しかし、本当にお互いが分かり合えない存在なのでしょうか。市民と科学者、それぞれ異なる立場ではあるものの、例えば「地域の課題を解決したい」という目的は同じはずです。お互いの立場を尊重しつつ、積極的な対話を積み重ねることによって、市民にとっての科学を排他的なものから協調的なものへと変化させることができると思います。

また、柿沼さんがお話された「シチズンラボ」の取り組みが非常に面白いと思いました。NHK が持つ周知の力、視聴者とのコミュニケーションの力を活かしたシチズンサイエンス。アカデミア、市民、在野研究者、企業などの多くのステークホルダーが関わりあう中で、それぞれが強みを活かし、補完しあうことでよりよい未来が開けるのではないでしょうか。

このパネルディスカッションを通して、自分は「何のために」そして「誰のために」勉強をしているのかを改めて考える機会が得られました。 これからも科学する学生、科学する市民の一人として、考え続けていきたいと思います。

ブログ担当より

佐藤さんも大注目のNHK「シチズンラボ」では、誰でも研究に参加することができます!現在も複数の研究が進行中ですが、例えばこちらのセミの大調査では、①セミを探しに行く②セミを見つける③セミを見分けて投稿する、という簡単なステップで調査に参加することができます!興味がある研究を探して、調査に参加されてみてはいかがでしょうか?

JAASでも、誰もが科学できる機会を創るべく、社会連携ワーキンググループを中心に、水面下でプロジェクトが進行中です!JAASの活動情報はJAAS公式twitterでも発信しておりますので、ぜひチェックしていただけましたら幸いです。

(文責:佐伯 恵太)

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