みなさまこんにちは!JAAS人文社会系ユニットの大竹裕香です。
本日は「お金」にまつわるアンケートのご案内です。
研究を続けていくには,研究費だけではなく,日々の基盤となる生活費は欠かせません。
2年前の記事ですが,文部科学省科学技術・学術政策研究所の調査では,特に人文系における博士課程修了後の進路の不安定さ,年収の低さが明らかになっています *1。
人文社会系の研究においては,分野によっては生活費と研究費が分かち難い部分がある分野もあるのではないでしょうか。また,不安定な雇用や低い年収が話題になる一方で,当事者はどれくらいの年収が望ましいと考えているのでしょうか。
また,研究にかかるお金は分野ごとに違います。また,その使い道にも,大きな違いがあるでしょう。
昨年,筑波大学のグループにより,生命科学・医学分野に配分された科研費について調査をした結果,投資効率としては「少額を広く」という配分がもっとも効率が良い,という結果が学術雑誌に発表され,話題になりました *2。ここで,「少額」とは,「500万円以下」とあります。研究をされている方は,この金額をどう思われるでしょうか?
特に「お金がかからなさそう」と思われがちな「人文社会系」では,実際にはどれくらいの研究費が必要で,分野ごとにはどんな違いがあるでしょうか?
そこで,人文社会系ユニットでは,生活費と研究費両方をカバーするアンケートを作成しました。望ましい生活費・研究費の金額そのものをアンケートにより明らかにし,生活の充足と研究環境の整備という,研究の発展に欠かせない両輪を支えていくための方策を考える糸口としたいと考えています。
アンケートは下記リンクよりご回答いただけます。アンケートの締め切りは9/6 (金) です。
人文社会系の研究者のみなさまに広くご回答いただけましたら幸いです。どうぞよろしくお願いいたします。
アンケートリンク (9/6 まで):
「人文社会系アンケート:研究費と生活費」https://forms.gle/zYGqzLQJxj2JxKGR8
*1 大学ジャーナルオンライン編集部,“食べていけない博士を量産、国内の博士人材追跡調査”.
大学ジャーナルオンライン. 2022-02,
https://univ-journal.jp/141599/ (参照2024-08-06).
*2 Ohniwa RL, Takeyasu K, Hibino A (2023) The effectiveness of Japanese public
funding to generate emerging topics in life science and medicine. PLoS ONE
18(8): e0290077. https://doi.org/10.1371/journal.pone.0290077
プレスリリース:
https://www.tsukuba.ac.jp/journal/society-culture/20230822143000.html
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JAAS人文社会系ユニットでは,キャリアパス拡張を探るための勉強会,異分野交流会の実施などを通じて,「人文社会系」をとりまく特有の問題へのアプローチを探ることを目的に活動しています。
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【過去の活動記録】
異分野交流会:
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キックオフミーティング:
https://jaas.science/wp-content/uploads/2022/08/20220623_WS09.pdf